【Pythonによるディープラーニング】TensorFlow/Kerasによるディープラーニング実装力を向上させる

TensorFlow / Kerasを用いたディープラーニング実装を学ぶ際におすすめできる書籍「Pythonによるディープラーニング」について紹介します。
目次
Pythonによるディープラーニング
「Pythonによるディープラーニング」は、ディープラーニングフレームワークであるTensorFlow / Kerasを用いたディープラーニングを使って、モデルを構築し訓練するためのガイドを提供してくれる書籍です。
ディープラーニングの基本的な概念から始まり、より高度なトピックスの説明がされます。読者レベルとしては中級~上級者向けの内容ではあると思いますが、TensorFlowやKerasの本質的な部分まで理解するのにとても役立ちます。
本記事では「Pythonによるディープラーニング」について概要とおすすめポイントを紹介します。
目次と概要
「Pythonによるディープラーニング」は以下のような構成となっています。
- ディープラーニングとは何か
- ニューラルネットワークの数学的要素
- KerasとTensorFlow
- ニューラルネットワーク入門:分類と回帰
- 機械学習の基礎
- 機械学習のユニバーサルワークフロー
- Kerasを使いこなす
- コンピュータビジョンのためのディープラーニング
- コンピュータビジョンのための高度なディープラーニング
- 時系列のためのディープラーニング
- テキストのためのディープラーニング
- 生成型ディープラーニング
- 現実世界のベストプラクティス
- 本書のまとめ
最初は「ディープラーニングとは何か」「ニューラルネットワークの数学的要素」といったの基本から始まり、TensorFlow と Keras の使用方法の説明がされます。
6章の「機械学習のユニバーサルワークフロー」では、ディープラーニング等の機械学習をどのように進めていくのかの全体的な流れが分かります。また、7章の「Kerasを使いこなす」では、Keras のモデルを構築する各種 API(Sequential / Functional / Subclassing)の使い分けについても詳細に説明があるのが特徴的です。
8 章以降は、CNN や RNN、Transformer といったより詳細なディープラーニングの実装方法を学ぶことができます。
「Pythonによるディープラーニング」のおすすめポイント
モデル実装のワークフローから各種 API の使い分けまで理解できる
ディープラーニングを学ぶ際は、最初どういった流れで実装するかも分からないと思います。本書では、実装ワークフローを分かりやすく解説してくれているため、全体像を把握しやすくなっています。
また、TensorFlow / Kerasでは、Sequential API、Functional API、Subclassing API という異なる実装方法があります。私が TensorFlow の勉強を始めた当初は、各 API が特に説明もなく使用されていて使い分けもよく分かりませんでした。本書では各 API の使い方が丁寧に記載されているため、どういった時にどの方法を使うべきか理解することができました。
モデル実装のワークフローをしっかりと理解し、TensorFlow / Kerasの本質的な部分まで理解するのにとても役立ちます。
高度な内容の実装も幅広く扱っている
本書では、ディープラーニングで有名な以下のような幅広い内容について扱っています。例えば以下のような項目です。
- 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
- リカレントニューラルネットワーク(RNN)
- Transformer
- 変分オートエンコーダー(VAE)
- 敵対的生成ネットワーク(GAN)
CNN や RNN は、ディープラーニングにおける代表的な方法ですが、考え方から実装方法まで詳細に学ぶことができます。
また、Transformer や VAE 、GAN といった技術については、最新技術というほどではありませんが、近年の生成AI (ChatGPT等) のベースとも言えるような技術です。最新技術を勉強するにあたって、これらの技術的な内容や実装方法を理解することは非常に役に立つと思います。
E 資格等の資格取得をしたい人にもおすすめ
本書は、ディープラーニング関連の資格として有名な E 資格を取得する際にも良い参考書となります。E 資格は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する資格試験で、JDLA が認定した教育プログラムを修了してから受験する必要のある少し難易度が高い資格です。IPA 資格でのレベル 3 ~ 4 相当の難易度に相当します。
本書では、上記で説明した各種API(Sequential / Functional / Subclassing)の違いや実装ワークフローについても丁寧に説明されており、TensorFlow を扱う教育プログラムでは同様の実装が登場します。また、CNN、RNN、Transformer、GAN 等についても教育プログラムで学ぶ技術であるため、具体的な内容についても説明がされている本書は、参考書としておすすめできます。
まとめ
TensorFlow / Kerasを用いたディープラーニング実装を学ぶ際におすすめできる書籍の「Pythonによるディープラーニング」を紹介しました。
ディープラーニングフレームワークである TensorFlow / Keras を用いて、モデルを構築し、訓練するためのガイドを提供してくれる書籍です。ディープラーニングの基本から始まり、より高度なトピックスまで学ぶことができます。
読者のレベルとしては中級~上級者向けの内容ではあると思いますが、TensorFlow やKeras の本質的な部分まで理解するのにとても役立ちます。ぜひ皆さんにも読んでみてほしいと思います。





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