【シリコンバレー一流プログラマーが教える Pythonプロフェッショナル大全】Pythonの勉強におすすめの良書

Pythonを勉強しようとしている人におすすめできる良書の「シリコンバレー一流プログラマーが教える Pythonプロフェッショナル大全」を紹介します。

シリコンバレー一流プログラマーが教える Pythonプロフェッショナル大全

「シリコンバレー一流プログラマーが教える Pythonプロフェッショナル大全」は、現役でシリコンバレーのSplunkという有名企業でソフトウェアエンジニアとして活躍されている酒井潤さんが執筆された書籍です。Splunkは全米でも給与ランキングの上位にあがってくるような非常に有名な企業でIT系の人であれば知っている人も多いかと思います。

本書は、Udemyのベストセラーにもなっている人気講座「現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル」をもとにしてさらにパワーアップした内容の書籍として発売されました。

私が一番最初にPythonの基礎を勉強したのは上記の酒井さんのUdemy講座でした。コードの書き方などは酒井さんの講座で学んだことが現在の私のプログラミングスタイルの基礎となっています。

Udemy講座を受講していたので、書籍発売が分かってからすぐに予約して購入しました。Pythonをこれから勉強する人にもおすすめできる書籍ですので、紹介していきたいと思います。

目次と概要

「シリコンバレー一流プログラマーが教える Pythonプロフェッショナル大全」の目次については、以下のような構成となっています。

1. Pythonの基本
2. データ構造
3. 制御フロー
4. 関数と例外処理
5. モジュールとパッケージ
6. オブジェクトとクラス
7. ファイル操作とシステム
8. 簡単なアプリケーションの作成にチャレンジ
9. コードスタイル
10. コンフィグとロギング
11. Webとネットワーク
12. 並列化
13. データ解析

Lesson1~13までの構成となっており、Lesson1~7が初級編、Lesson9以降が応用編という位置づけとなっています。Lesson8はRoboterというアプリケーションを開発する章になっています。

Pythonの基本的なところまでであればLesson8まで学習すればベースは押さえられるかと思います。ただ、個人的には最低でもLesson9のコードスタイルまではまず読むべきだと思っています。Python的なプログラムをPythonicなコードと言いますが、きれいで読みやすいコードを書くための基礎が学べます。

また、Python環境としてはAnaconda、統合開発環境(IDE)としてPyCharmを使用し、最初にインストール方法についても紹介されています。Pycharmは無料のCommunity版と有料のProfessional版がありますが、Community版を前提とした書籍になっていますので安心して学習が進められます。

Udemy講座との違い

私はUdemyの講座「現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル」も受講しているので少しコンテンツとして異なっている点について取り上げておこうかと思います。

【入門編についてのカバー範囲はほとんど同じ】

入門編の内容については、カバーする範囲はUdemyの講座と同じかと思います。Udemyの方は酒井さん実際にプログラミングをしながら教えてくれるので動画の方が学びやすい人はUdemyの講座がよいかもしれません。酒井さんはサラサラとプログラミングを書いていくのですごいなと最初Udemy講座で学んだ時の印象に残っています。

【応用編はUdemy講座の方が扱う範囲は広い】

応用編については扱う範囲がUdemy講座の方が多いです。Udemy講座では、データベース、テスト、暗号化、インフラ構築の自動化、グラフィック(tkinter)、キューイングといった本書では扱われていないより広い範囲を学ぶことができます。また、Pythonの便利なライブラリやツールや豆知識というセクションもあり辞書的にも役立ちます。

プログラマの仕事を考えると、データベースを扱うことが多いですが、SQLite、MySQL、SQLAlchemyの他、MongoDB、HBase、neo4jといった幅広い範囲を扱っており参考になります。また、テストについても実際にチームで開発する際には重要な項目と言えるでしょう。

書籍内容＋αでより広い範囲を学んでみたい方はUdemyの「現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル」の受講も検討してみてください。

「シリコンバレー一流プログラマーが教える Pythonプロフェッショナル大全」のおすすめポイント

シリコンバレーで使われている世界トップレベルの技術が学べる

本書では、書籍の冒頭にも記載されている通り「シリコンバレーで使われている世界トップレベルの技術」として、世界標準で通用するコードが書けるようなコツなども盛り込まれています。

プログラミング学習というのは最初はまずうまく書ける人のコードをよく読んで、まず真似て書いてみることから始まります。特に初心者の頃にお手本にしたコードがその後のプログラミングの質に影響をすると私は思っており、何をお手本にするかは重要なことです。

そういった意味では実際にシリコンバレーの企業で現役で働かれている酒井さんのコードはよいお手本になることは間違いないでしょう。本書では、Lesson9でコードスタイルについても取り上げられており、よりきれいでPythonicなコードを書くためのヒントを学ぶことができます。

必要な幅広い領域をカバーしている

本書はPythonの基本として必要な十分広い領域をカバーしています。Lesson8までで、Pythonの文法としての基本を押さえることができ、それ以降のコンフィグ、ロギング、Web、並列化といったところについては実際にソフトウェア開発をするときに参考になります。

Lesson13のデータ分析についてはNumPy, pandas, matplotlib, scikit-learnといった主要なライブラリに関して説明されており、これから機械学習等のデータ分析に関わっていきたい人の入り口としては参考になります。ただ、より具体的に学びたい人にとっては、Pythonデータサイエンスハンドブックといったあたりの書籍がおすすめです。

データベース、テスト等については本書では扱いがなく、Udemy講座の方では扱われているため、より広い範囲を学びたい方はUdemy講座「現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル」の受講もぜひ検討してみてください。

コラムが今後エンジニアを目指す人の参考になる

本書では「エンジニアのキャリア戦略」というコラムがLessonの途中で入っています。エンジニアに求められる資質、スキルアップの方法等、酒井さんの経験に基づいた考え方について教えてくれます。

もともと酒井さんは文系出身で英語も得意ではなく、ITとも英語とも縁のないような方だったということです。そこから、シリコンバレーで現役で活躍されるエンジニアになっているわけですので、相当の努力をされきたのだということが容易に想像できます。私は理系大学院を出ているわけですが、現時点では酒井さんほどのスキルは残念ながらまだないでしょう。ただ、これからも酒井さんに負けないように知識・スキルをつける努力したいと思わせてもらえるコラムです。

文法を扱うPython書籍は色々とありますが、こういった現場で活躍するエンジニアの考えに触れられる書籍はいいなと感じました。

酒井さんのUdemy講座を紹介

酒井さんはUdemyの講師としても活躍されています。色々と面白い講座がたくさんありますので紹介しておきたいと思います。是非、興味を持った講座を受講してみてもらえたらなと思います。

Python関連はもちろんですが、近年注目されているGo言語(Golang)も扱っています。また、Fintech、ブロックチェーン、NFTやDeFiといった、今後大きく世の中を変える可能性がある分野についても扱っている講座があるので受講してみると知識の幅を広げられて面白いかと思います。是非、興味のある講座の受講を検討してみてください。

まとめ

Pythonの学習のおすすめ書籍「シリコンバレー一流プログラマーが教える Pythonプロフェッショナル大全」をご紹介してきました。

現役でシリコンバレーのSplunkという有名企業でソフトウェアエンジニアとして活躍されている酒井潤さんが執筆された書籍です。シリコンバレーで使われている世界トップレベルの技術を学ぶことができます。

酒井さんはUdemy講師として活躍をされているため、いくつか紹介させてもらっています。是非興味のある講座を受講してみて欲しいなと思います。

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